能代を7時に出港して深浦に向かう。
波が悪くローリングが激しい。時折、ルナが 波間に隠れて見えなくなる。マストの先がチョコンと見える様な場面がある。風はそんなでもない。右手に白神山地が見えるが、生憎、頂上は雲に覆われてるが、天気は回復傾向だから、そろそろ見えるのではないかな。
山あいには風力発電が沢山ある。丁度、正午だ。1
その頃から8mくらいのいい風が吹き始める。
フルメインのクウォータリーで、7〜8ノットくらいのスピードで帆走できた。まさに省エネセーリングでもある。
13時15分に深浦に舫を取る。地元のSさんの案内でとてもいい場所に係留できた。そうこうしてると、パトカーが来て、その後、私服警官が来られた。不審な船などが入港することがあるとのことで、一応の職質を受ける。北前船のことなどを話すと、数日前の地元新聞に北前船文化を日本遺産に申請する記事があったので、後から、持参してくださるとのことで、留守の間に封筒に入れて艇に置いていってくださった。
その後も北前船関連の場所を案内してくださる。風待ち館で北前船の歴史にひたる。いろんな資料で一杯だ。北前船と津軽西浜という本もあったので、買い求めた。
その後、真言宗円覚寺へ行くと、ここも高田屋嘉兵衛寄贈のロシアのシャンデリアやガラスの置物などが展示されている。また、当時の船頭や水主の髷や絵馬の奉納されているのを拝見する。そこになんと松右衛門帆と記されたものがあり、古文書にはそのことなどが記載されているとうかがう。陳列棚にあり、当然、読むことなどできない。先先代の住職の様々な作品も拝見する。
その後はSさんに案内いただいたお風呂に入り、地元居酒屋で食事をするが、ここが凄いところで、次から次へと料理が運ばれてくる、食べきれない量の肴だ。そうこうしてると、漁師さんが、歯は丈夫かと言われるので、丈夫ですと応えると、チョット待ててと・・・。
暫くすると、アワビをドッサリ持って来られご馳走してくれた。津軽弁で、深浦のおもてなしだと。多分、料理屋や鮨屋でこの量を食べると数万円はするだろう。3人とも夢中になって食べたが、食べ尽くせない。
その漁師さんの話はとても奥が深く、漁業の大変さを改めて知った。津軽弁がとても新鮮い聴こえる。
深浦のSさん、警察官の方、居酒屋の漁師さん、女将さん、そこのお客さん達には、大変お世話になった。
この航海中、地元の人との出会いとご親切と人情に触れ、それにおもてなしには、本当にお礼の申しようがない。ここ深浦での一期一会、素敵な人たちだった。
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