ご来賓代表挨拶は特別ゲストの田辺英蔵氏、ここはお名前を記させていただく。遠路、奥様とお越しいただいた。
ここに至る経緯を少々綴りますと、今年の初めに、60周年記念行事の講演講師を探しているが、どなたか・・・とのお話を伺ったので、田辺英蔵様が相応しいのではと、当時の外洋内海のご担当にお話した。
たまたま知人Mさんとルナ艇長とでコーヒーを飲みながらの雑談中に、Mさんが田辺英蔵さんをご存知と申された。ではと、ご紹介いただき、担当の方より打診。当初は講演をお願いいたすも、ご高齢ゆえと、途中で取りやめとなる。また、姫路のS水さんもご親交がある由。
会場でお目にかかると92歳とは思えない、矍鑠となさっておられた。少し時間があったのでご挨拶申し上げ、その際、後ほど、著書のサインを頂戴いたしたい旨、お願い申し上げる。その中には代表作である「はきなれたデッキシューズ」も持参、愚生のデッキシューズをお見せしながら、云々、申し上げると、曰く、まさかここでサインができるとはと、笑みを浮かべ、快諾くださる。
そのあと奥様にもお会いして、この度の言い出しっぺですと自己紹介する。いろいろお話していると前職で共通する点があったことが判り、お互いへーって感じだった。
因みに、持参した著書は4冊で、奥様から重かったでしょうと。
流石、田辺英蔵氏、会場の人気度はとても高く、皆さん、席に出向いてご挨拶をなさったり、写真撮影と賑わう。傍でその様子を拝見しながら、お越しいただき本当に良かったなーと思った。
司会者がプロフィールを紹介しているのをジッと聴きながら、スピーチでの開口一番「誰のお話をなさっているのか、と思いながら聴いておりましたところ・・・」。
「自身齢92であるが、会場の平均年齢は如何に・・・」のくだりでは、182名のセーラー達の爆笑の渦となる。この渦は全く良い渦であることは申すまでもない。
スピーチは、著書の「キャビンよばなし」の雰囲気そのもので、ウイット、ユーモアに富んでいた。それも結構な時間お話いただき、皆さま大満足であった。
平均年齢は如何か・・・、会場で知る限りお手伝いのK南大ヨット部の女子セーラー3人のみが20歳代、それ以外は30歳代前半、これも愚生の知る男女約3人ゆえ、平均年齢を引き下げるに値しない。
キャビンよばなしに「はきなれたデッキシューズ」の出版記念パーティーの模様が綴られている。そこでの森繁久弥氏のスピーチ箇所は何度読んでも抱腹絶倒。そのことを事細かく文章になさっている技はなんであったのか、おうかがいするのを失念した。このパーティーでの田辺英蔵氏は、その稿と被るような雰囲気のように感じたが、他の読書者の方々は如何であったろう。
これからもうひとつ、愚艇のドライマティーニ、ベルモットはノイリー・プラット、それに4:1配合も真似させて頂いているが、これもお伝えし忘れた。
60周年記念行事は「過去と未来」が一つのテーマとS会長よりうかがった。NORC時代が過去で、現状のJSAFまでは判るも、未来は・・・。
ジョージ・ルーカスがスターウォーズを撮りはじめた頃「過去と未来から学ぶ」と表現なさっていた。その未来はといえば、この解はどうも・・・。なら「日本人は海が嫌い」を再読し、その中から解を探るかと思う傍、それは次世代の方々の仕事かなとも・・・。
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この後の開口一番・・・、
ウイットとユーモアの始まり。 |
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姿勢からして、
矍鑠と申し上げる外ない。 |