2013年5月1日水曜日

PSSの最終調整完了

 PSS(パックレス・シーリング・システム)を取り付けたものの、どうも調子が良くないので、再上架して調整(芯出し)をやり直そうとしました。
 ルナ艇長とで上架設備のあるハーバーへ艇を移動中、メタルタッチ部からスプレーのように海水が漏れていました。その状況は予想外で、こりゃ困ったって感でした、実は。その一方で、ベローズの振れが小さくなっているのに気づき、これ以上の芯出しが果たして出来るだろうかとの話になりました。
 では上架をどうするか?!、あと15分あまりで到着する・・・。協議の結果、様子を見ようと云うことになり、ハーバーへ上架中止のお詫びの電話を入れまして快諾を得ました。で、海上で調整することを決めエンジン停止、漂いながら作業開始です。
 エンジンルームに、二人とも入りますから、時折コンパニオンウエイから周囲の安全確認を行いながらの作業です。
 軸側固定のメタルの留ネジを緩めるとベローズが「ア~、やっと緊張から解きほぐされたわい」って感じでシャフトをスーッと滑るように動きました。勿論、漏水もジャーって感じで多くなりました。
 そこで漏水しない位置迄、ベローズをスターンチューブ側に押しつけて、軸側メタルを再ロックしました。押し付ける量は、仕様では20㎜ですが14㎜位にしました。
 全てを終え、いよいよテスト、海上ですからぶっつけ本番。エンジンを起動、ニュートラルから前進へギヤを入れると、なんと、なんと振動は止まり、漏水もとまるじゃありませんか・・・。回転数を徐々に2,800rpmまであげても問題ない。
 結論、要はベローズの締めすぎでした。ベローズのゴム特性、つまり振動吸収等の特性を殺していた訳でして、振動等の逃げ場がないようにしてたんです。よってそこから振れが生じ、漏水をも発生させていた。これでひと安心。なんかPSS調整のセミプロ?!になった気分でした。
 写真のよう、長年のビルジで船底が汚れていますので、掃除をせねばなりませんが、ひとまず、このような形に収まったところです。ルナ艇長から上架費用がういてよかったねと。ほんと、そうです。
 取り替え・調整にご協力頂いたブルースカイ艇長、ルナ艇長、ありがとうございました。
この作業はルナのロングクルージング出航前です。この写真はルナを見送ったあと、帰港して状況確認した際に撮影しました。全くドライです。
kurenai and Luna

この仕様は高速回転用のPSSのようです。
つまり、冷却用のプラグが付いていますので、そこにプラグを打つ必要があります。
ホース&クリップ、ルナ艇長に買って頂いたものです。
全く漏水はありません。






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