時速100㎞で数時間走っても、穀倉地帯が続く。小麦畑の規模には驚く。
ハイウエイをひた走る、と言っても、普通の道である。4連式のトレーラーなどが、平気で走っている。最後尾には追越し注意のサインがあるが兎に角長い。まあ、日本では考えられない光景だ。
道路標識では、カンガルー飛び出し注意のそれがいたるところにある。たまたま休憩停車して、標識を見ると、幾つもの銃弾孔があった。誰かがイタヅラで拳銃の的にしたのだろう。そういえば、ブラウンさんの趣味はシューティングだったな。
ポートリンカーンも港町。日本の遠洋漁業の漁船も補給の為に立ち寄ると、当時聞いた。
浜辺の小さなホテルに投宿、清潔な部屋だった。浜辺でイタリア系の家族と出会う。小学生くらいの少女が懐くので、折り紙をあげたら、大変喜んでいた。父親はグリーンのジャガーに乗っていた。やはり遊びに来ているようだ。
ホテルの窓ぎわに佇むと、もう一つ向こうの大陸、南極から吹いてくる風が心地よい。ホテルの食堂で食べた魚料理も美味かった。
夜、浜から突き出た木製ピアまで散歩してみる。そこに、ヨットが数隻係留されていた。日本人だというと、酔っ払いのセーラーが大きな声で、日本人だと皆に伝えている。
記憶は薄れているが、結構サイズのある艇だったとおもう。確か、香港からクルージングしてきたと言っていた様な・・・、定かではない。
明確に憶えているのは、その大声を出していた陽気な酔っ払いセーラーが、落水したことだ。
今、思えば、どこの国のセーラーも同じだ。落水と云えば・・・、いや、やめておこう。ライフジャケットが膨らむか、どうかの実験だったかも知れないから。
一歩町を出ると、そこは大自然、なにごとも自己防衛と自己責任で行動するようと、現地の人に教えられた。あの銃弾孔もそのあらわれか。ポートオーガスタへの帰り道でも、竜巻を見たように記憶する。
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