昨日からのシーブリーズがまだ吹き続けている。太平洋高気圧と前線などが複雑に・・・などの要因か。昔、気象予報士受験本で勉強したけど・・・。そういえば、昨今現れる線状降水帯は予報もできないと云っていた。
海上の風は時としてややこしい。
キールボートの強風対策ではリーフ(Reef)といって、セイルを縮帆する。セイル面積を小さくする。シングルハンダーの愚艇はいつも1ポイントリーフにセットしてる。なぜって、それはまあ臆病だからかな。
大航海時代の帆船や江戸時代の和帆船の縮帆の仕組みはどうであったか・・・。松右衛門帆の現品を小樽の博物館で見て触る機会があり、館長がわざわざ解説してくださる。そのとき、なんでこの幅と思ったが、それが強風対応の仕掛けである。余談だがこの帆はある家庭の敷物になっていたのを見つけたとか。
一定幅の縦帆を縄で繋ぎ合わせて一つの帆に仕上げている。強風が吹くと繋ぎ合わせている縄を抜く。そうすると繋ぎ合わせている帆と帆が離れて風が抜ける。先日の高田屋嘉兵衛館の学芸員もそう説明されていた。
それでも風に耐えられなくなったらば、帆を降ろし帆柱に風を受けて航行。キールボートではベアポール(bare pole)という。和船は最後の手段として帆柱を斧で切り倒すこともあるとか。
日本丸、この艤装はとても複雑。セイル室に入ったことがある。北米航路などを行き来する時は帆走のみと航海士が云っておられたが、あの規模ゆえにフルセイルセッティングには時間を要すだろう。強風時はリーフを含めて調整するのだろう。
2ポイントリーフで北前航路を航行中の愚艇。10mを超える風に慣れたころかな・・・、いや慣れることはない。ヘッドセイルはこの時に懲りてラフフォーム付きに取り替えた。ヘッドセイルのリーフでは裏風を受けることがなくなり効率よく風が流れるようになった。
北前船の模型、帆を縄で繋ぎ合わせている。 基本デザインはジャンクだとか。 |
西洋式帆船のマストと周辺艤装 |
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