20年以上も前になるか、絵画教室に通い、油絵を習ってたことがある。習うきっかけは、当時、母が絵でもやったらどうかとのひと言。
この教室で、はじめて描いた絵、コリャなんじゃのレベル。自信喪失のなにものでもなかった。
土曜の手習いが終わると先生を囲んで何人かの方々がコーヒーを飲む習慣があった。ある時から愚生もそのお仲間に入れていただいた。
コーヒーを飲みながら先生から美術談義をうかがったり、みなさんからいろいろなアドバイスを貰ったりした。H先生は有名な方である。
コーヒー飲み仲間の女性2人に誘われ、休日、佐伯祐三展にも出かけたりした。はじめて目にした佐伯祐三画伯の迫力にはなんとも驚き、その美術館で画集を買ったりした。
しかし、そのような楽しいことも、震災で一変してしまった。
油絵の楽しさには、描くことは勿論のことだが、絵具を買うときがいい。あれやこれやと思いを巡らし色を選ぶ。発色のいいものは高価で扱い方も難しい。混色の相性の良し悪しなどもある。ビギナーはヒューという擬き絵具を選んだり、ビギナーながらに大きな缶入りの絵具を買う時などはワクワクして、とても嬉しかった。あとは頭の中では、おもうような絵が描けることもひとつの楽しさ。
一方、嫌になるのは、キャンバスに向い、頭にあるイメージをいざ描こうとしても、手がそのように動かないこと。然し、そのギャップも楽しかった。
当時はヨットのキャビンで絵を描くのが夢で、それをルナ艇長に話すと、そんなのルナのキャビンに絵具を置いて、好きなときに描けばいいじゃないか、といってくれたのを思い出す。
先日、ホテルのロビーにヨットハーバーを描いた油絵があった。50号はあったかな、それをみて、またやってみたいなーとおもった。所謂、頭で描ける、のそれが、どこかを過ぎったわけだ。
絵画教室に通った頃が懐かしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿