周航クルージンに出る時、海保に航海計画書を提出した。その際のヒヤリングで担当官から視界はどの位で出港を取りやめるか、と聞かれた。1,000mほどでと応えると、2,000mと彼は言い、そのことを計画書に追記するようとのこと。そうか、2,000mを基準にしているんだ、とその時知る。
金華山沖で、濃霧に巻き込まれる。正確な測定などできないが、視界は100mと云っても大げさでは・・・。釜石港までの航路はニューペックに記していたので、その線上を航行する。時折、漁船だろうか、エンジン音がするので、その度にフォグフォンを鳴らす。ルナに無線をするとレーダーは全く機能しないとのこと。おまけに携帯電話は電池切れ、無線もそろそろ駄目であると。
この海域はリアス式ゆえ不規則な波が立ちそれが三角波となる。加えて、潮は逆でエンジンを3000回転させても艇速は3ノット程度。
釜石港に近づいてくると少し霧が晴れたその時、目の前は岩壁がそそり立ちその周辺には岩場だらけだったのを今でも思い出す。多少距離はあるも、気持ちいいものではない。
特にリアス式海岸のオフショア近辺では、波も潮の流れも予測不能、ましてや気象変化では霧も発生し易い。このような海域は沖出しプランがいい。濃霧は5時間ほどだったが、視界の悪い航行は身体にあまりよろしくない。
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