その端くれとして、セーリング中に経験することがある。
佐渡島からやっとこ抜け出したレグ、新潟港での出来事。日本海フェリーが愚艇のずっと後方にいたのが、流石、本船、みるみるうちに近づいてくる。新潟港は、信濃川の下流域の明治五大開港の一つでもある海上交通の要所でもあるから、日本海を航行する船舶の殆どは、ここに寄港する。
愚艇の無線に巡視艇からアクセスがある。その前に巡視艇が近づいてきたので、72チャンネルでの交信を依頼した。
用件はフェリー(2万トン弱、全長200m・・・)が入港するので、航路をあけてくれないかとのこと。くれない、か、これは艇名ダジャレで後付け話。要はそのような内容であつたと記憶。
以降フェリーと巡視艇と愚艇は72チャンネル使用のトリプル交信を行う。待機する際は流れのない時は停船、少しあるなと思えば安全な位置で360度回転する。この時は河口域であるゆえ回転しつつフェリーの動きを見ると、でかいフェリーが90度進路を変えて専用バースに向かったがまさに圧巻であった。探せば写真はある。フェリーの操舵室から無線でお礼返答がある。
同じようなことが帰路の釜石港でもあった。これはタグボートとの交信で、巨大船が入港するというのを、タグの船員が怒鳴るので、大声など出すと声が枯れるでしょうから、無線交信しましょう、と・・・。
横須賀港におけるエンタープライズ艦長とヨット艇長とのスコッチが絡む笑いのエピソードは有名。このように船乗りの間では様々なエピソードがある。
数年前、港内における本船とプレジャーボート等の優先航路云々に関することが通知されたことがある。確か法の一部改正だったとおもう。
ホーム海域ではそれを更に拡大解釈して、入港する港口のかなり手前の本船を譲ることは多い。
しかし中には、エッと思うような出来事に遭遇することもある。かなり遠い位置で、単音2回の汽笛をそれも2度も鳴らすので左に舵を切る、所謂、取り舵かと思いきや、直進してくるから、こちらは港内の広い場所で停船待機する。16チャンネルで呼び出すも応答もしない。そのあと文句を云うのだから・・・これ、400トン積載の本船?と思うことがある。
意味の無い汽笛をむやみに鳴らす。そうか、あの汽笛は・・・。
様々な船乗り、そういえばこちらも・・・。ただプレジャー船だけど。
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