海のサロンで、旧商船大学校のM名誉教授の講演を聴講しました。
テーマは松右衛門帆、つまり日本の帆布の発明者のことで、工楽松右衛門の研究をなさっている教授のお話です。
場所は高砂来て民家、つまり花井邸。その座敷に座布団を敷いて、町の人たちと、御年88歳のプロフェッサーから興味深い講義を受けました。
そのあとの雑談が面白い。
先ず、某新聞社の記者がインタビューで出身地を聞くと、プロフェッサーは返す刀で、出身地の定義はと。記者君もタジタジの感。
そのあと、ヨットクラブや、艇のオーナーの心得などの話題になり、饒舌な横顔を垣間見ることに。
曰く、昔、アメリカズカップで、アラン ボンドがオーナーでもあるのにも関わらず、自艇に乗り込みウインチを巻いた。そのことが英国の新聞で紹介、オーナーがクルーになったと揶揄。その新聞記事を教授はロンドンで読んだと。オーナーたるもの、操船はクルーに任せることが第一義、これで、皆、一杯やりたまえと札束を出せばよい。
同席のルナ艇長、プチポア艇長、海のサロン主催者の事務長、Iさんとで大笑い・・・。
M教授に、もうヨットには乗らないのですかとうかがうと、マントルピースの前でロッキングチェアを揺らし、本を読みながら、クルーの面々を想像すればよいと。
往年のセーラーの風格に触れた海のサロンでした。
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